第12回辻静雄食文化賞選考委員会(敬称略)
- 委員長
- 石毛直道(国立民族学博物館名誉教授、文化人類学者)
- 委 員
- 鹿島茂(フランス文学者)
- 湯山玲子(著述家、プロデューサー)
- 福岡伸一(青山学院大学教授、分子生物学者)
- 辻芳樹(辻調グループ代表 学校法人辻料理学館理事長 辻調理師専門学校校長)
- 八木尚子(辻調グループ 辻静雄料理教育研究所副所長)
第12回辻静雄食文化賞 小委員会(敬称略)
- 委 員
- 犬養裕美子(レストランジャーナリスト)
- 門上武司(「あまから手帖」編集顧問)
- 君島佐和子(「料理通信」編集主幹)
- 柴田泉(フードジャーナリスト)
- 戸田顕司(日経BP社 ビジネスメディア編集部長)
- 長沢美津子(朝日新聞編集委員)
- 山田健(サントリーホールディングス株式会社 サステナビリティ推進部チーフスペシャリスト)
- 淀野晃一(「月刊専門料理」編集長)
- 山内秀文(辻調グループ 辻静雄料理教育研究所研究顧問)
- 八木尚子(辻調グループ 辻静雄料理教育研究所副所長)
対象期間
2020年1月~12月 ※人物や団体に関しては、直近5年間
第12回辻静雄食文化賞選考委員会
2021年4月21日(水)選考委員会をオンラインで行いました。
第12回辻静雄食文化賞・受賞作品
『わさびの日本史』 山根京子/著 文一総合出版/刊
わさびは日本の野生植物を栽培化した、数少ない食材の一つである。栽培植物起源学の研究者である著者が歴史資料を渉猟し、フィールドワークも組み合わせ、わさびの植物としての由来から、栽培、利用の歴史を綴る。わさびに対する著者の思いと好奇心に満ちた読み物。
著者紹介
山根 京子(やまね・きょうこ)
京都市出身。岐阜大学応用生物科学部准教授。農学博士。専門は植物遺伝資源学
全国わさび品評会審査員(2018〜)、生き物文化誌学会評議員(2019〜)
「ワサビ―ふるさとの味をおもう」/『日本列島の三万五千年―人と自然の環境史(1)環境史とは何か』文一総合出版、2011(コラム執筆)
『栽培植物の自然史Ⅱ―東アジア原産有用植物と照葉樹林帯の民族文化』北海道大学出版、2013(共著)
- 受賞理由
- 文献を網羅的に調べ上げ、わさびの歴史を広範に紐解いた食文化の本として優れており、日本固有種のわさびを初めて総合的に論じた点が高く評価できる。また、年表や資料も充実し、読んで楽しめる。
第12回辻静雄食文化賞 専門技術者賞・受賞者
川田 智也(かわだ ともや)
「茶禅華」(東京都港区南麻布4-7-5)エグゼクティブシェフ
プロフィール
1982年生まれ、栃木県出身。調理師専門学校在学中より「麻布長江」で働く
2008年 「麻布長江」副料理長に就任
2011年 「日本料理 龍吟」に入社
2013年 台湾「祥雲龍吟」の立ち上げに携わり、副料理長を務める
2017年 「茶禅華」開店、ミシュラン東京で二ツ星を獲得
2019年 アジア50ベストレストランで23位にランクイン
2020年 ミシュラン東京で三ツ星を獲得
同年 アジア50ベストレストランで12位にランクイン
- 受賞理由
- 中国古典料理に関する深い理解と日本の美意識を融合させ、高い技術力を用いて中国料理の新たな世界を切り開いている。チーム組織を主導して緻密な料理を提供する姿は現代的料理店の一つのあり方を示している。
第12回辻静雄食文化賞贈賞式
第12回辻静雄食文化賞贈賞式は2021年6月28日(月)にオンラインで執り行いました。
受賞作『わさびの日本史』著者の山根京子先生は大阪会場で式に臨まれ、贈賞とインタビューが行われました。
また、専門技術者賞受賞者の「茶禅華」川田智也シェフの元には、あらかじめ贈賞にうかがいました。
オンライン贈賞式では、川田シェフにご挨拶いただき、贈賞とインタビューの様子を動画で配信しました。
贈賞式の様子を短くまとめた動画を公開しています。
こちらからご覧ください。