第3回 辻静雄食文化賞(2012年)

第3回辻静雄食文化賞選考委員会(敬称略)

委員長
石毛直道(国立民族学博物館名誉教授)
委 員
鹿島茂(明治大学教授)
阿川佐和子(作家)
福田和也(慶應義塾大学教授)
西山嘉樹(文藝春秋・ライツ管理部部長)
辻芳樹(辻調グループ代表 辻調理師専門学校理事長・校長)
八木尚子(辻調グループ 辻静雄料理教育研究所 所長)

第3回辻静雄食文化賞 専門技術者賞選考委員会(敬称略)

委 員
門上武司(「あまから手帖」編集顧問)
犬養裕美子(レストランジャーナリスト)
柴田泉(「月刊専門料理」編集長)
君島佐和子(「料理通信」編集長)
わぐりたかし(放送作家・フードメディアフォーラム主宰)
山内秀文(辻調グループ 辻静雄料理研究所研究顧問)

対象期間

2010年12月~2011年12月

第3回辻静雄食文化賞 専門技術者賞選考委員会

2012年5月7日(月)東京・恵比寿「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」にて
本賞最終選考会(阿川さんは書面参加)および専門技術者賞の審議を行いました。

  • img_photo01
  • img_photo11
  • img_photo12
  • img_photo13
  • img_photo14
  • img_photo15
  • img_photo16
  • img_photo17
  • img_photo18

第3回辻静雄食文化賞・受賞作品

『田口護のスペシャルティコーヒー大全』(田口護・著/NHK出版・刊)

p01-(4)_01 p01-(4)_03作品紹介:
世界の高級コーヒー市場の主流となっているスペシャルティコーヒーの、生産から焙煎、抽出にいたる加工工程の基礎知識・技術から販売までを体系化した作品。
自家焙煎の第一人者である著者が、コーヒー豆を最大限に生かす技術をわかりやすく理論化している。優れた専門技術書であると同時に、コーヒーの愛好家の知識欲をみたす魅力にも富む。

●田口護(たぐち まもる)氏 略歴
「自家焙煎珈琲屋バッハ(カフェ・バッハ)」(東京都台東区日本堤1-23-9)店主。日本スペシャルティコーヒー協会会長。
1938年、札幌生まれ。1968年に、戦前から現在地にあった大衆食堂を喫茶店として営業開始。
1972年からコーヒーの自家焙煎を始め、1975年、珈琲屋バッハとして新装開店。1981年には、バッハコーヒーグループ結成。1980年に最初のヨーロッパのコーヒー消費国を視察したのを皮切りに、現在までに世界のコーヒー生産国、消費国6 0カ国余りを視察、取材する。その一方で、従業員、バッハコーヒーグループオーナーにも、視察の機会を提供している。
1993年、日本コーヒー文化学会発足、常任理事、焙煎工学委員長に就任 。2000年、沖縄サミットでは各国首脳にバッハブレンドを提供した。自家焙煎のセミナーや、テレビ出演・協力、著作を通じ、コーヒーにかかわる技術を高めることに貢献し、コーヒー文化の発展に寄与し続けている。

●主要著作
『田口護のスペシャルティコーヒー大全』NHK出版, 2011
『田口護の珈琲大全』NHK出版, 2003
『プロが教えるこだわりの珈琲』NHK出版, 2000
『コーヒー味わいの「コツ」』柴田書店, 1996

NHK出版公式サイト
田口護氏 HP

受賞理由
科学的視点を加えた技術の理論化により、新たなコーヒーの価値観を確立し、コーヒー技術書として、またコーヒー文化論としても完成度の高さが卓越している。
また、日本の伝統的なコーヒーの価値観と、現在のコーヒー市場を席巻しているアメリカ発のコーヒーの価値観を融合しつつ併存させる試みとして、コーヒー業界の未来に期待を抱かせる。

第3回辻静雄食文化賞 専門技術者賞・受賞者

谷 昇(たに・のぼる)

p01レストラン「ル・マンジュ・トゥー」(東京都新宿区納戸町22)オーナーシェフ。

伝統も新しい調理科学などの世界観も、いったんすべてを自己の料理に取り込み、熟成させ自己のスタイルとして供する。常に進化し続け、食べ手の五感に訴えかけるフランス料理の作り手。
一方で、調理師養成施設での教育に長年携わり、雑誌などメディアでの情報発信も活発。フードフェスティバルなどへの参加にも積極的で、料理人だけでなく生産者や流通関係の志ある人たちとの交流も盛んである。

●谷昇氏 略歴
1952年東京生まれ。六本木の「イル・ド・フランス」からフレンチの世界に入る。1976年に渡仏し、2年間パリで修業。
1989年に2度目の渡仏。アルザス「クロコディル」(3つ星)や「シリンガー」(2つ星)などで修業。帰国後、六本木の「オー・シザーブル」などでシェフを務める。
1994年、「ル・マンジュ・トゥー」のオーナーになり、1996年より同店のオーナーシェフになる。
2003年、柴田書店より『素描するフランス料理』を出版。2006年、「ル・マンジュ・トゥー」改装オープン。
2007年、初の『ミシュランガイド東京』で2ツ星を獲得。以後、5年連続で2ツ星を維持している。

●主要著作
『やさしいおしゃれなフランス風おかず』(主婦の友生活シリーズ)主婦の友社、1992
『ビストロ仕立てのスープと煮込み―Joie de la cusine menagere』(別冊家庭画報)世界文化社、2001
『ル・マンジュ・トゥー 素描(デッサン)するフランス料理』柴田書店、2003

「ル・マンジュ・トゥー」公式サイト

受賞理由
現役の料理人として卓越した技術を発揮し、常に進化するトップランナーとして料理業界に新しい地平を切り開き、食文化の向上に寄与している。未来の料理業界がどうあるべきかの指標となる優れた料理人である。

第3回辻静雄食文化賞贈賞式

2012年5月24日(木)東京・恵比寿「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」にて
第3回辻静雄食文化賞の贈賞式が5月24日に開催されました。 当日は、受賞された田口護様、谷昇様に加え、受賞作品の関係者(『田口護のスペシャルティコーヒー大全』の編集にかかわったスタッフの皆様)、谷昇様のレストランのスタッフの皆様にもご出席いただきました。 選考委員会からは、石毛直道・委員長、西山嘉樹・委員。さらに新設された専門技術者賞の選考員会の委員の皆様(門上武司、犬養裕美子、柴田泉、君島佐和子、わぐりたかし様)にご出席いただきました。

img_photo02img_photo03img_photo04img_photo05img_photo06img_photo07img_photo08img_photo09img_photo10